北海道湧別高等学校

地域と深く連携した授業として、「未来計画」「北海道学」「地域と生活」があります。 １　「未来計画」について 　「総合的な探究の時間」として開講され、3年間を通して課題探究活動を行います。テーマの設定は生徒の興味関心のあるものとし、自由に選べます。入学後にオリエンテーションを何度も実施し、先輩たちのテーマや取組状況について縦割りのグループになって丁寧に教えてもらえます。タブレットを使いながらひとりで調べたり、みんなで意見交換したりする他に、「探究サポーター」と呼ばれる地域の方や北海道大学の学生や教授が授業に参加し、探究テーマの専門分野について一緒になって考えてくれます。夏に小グループでの中間発表、年度末には全校生徒の前で代表者による発表会が行われます。3年間の取組の中で、論理的思考能力や表現力、課題発見解決能力などの力が身につき、国公立大学の総合型選抜でのプレゼン資料として使われ、合格にも繋がりました。 　 ２　「北海道学」について 　「学校設定科目」として開講され、湧別町の自然や行政、産業などをフィールドワークを通して、北海道や全国などの世の中の動きを学びます。テーマ「行政」では、町の「総合計画」を読み解いた後に役場の各課の担当者から説明を受け質疑応答を行い、行政の仕組みを学びました。テーマ「産業」では、湧別町の具体的な産業を学ぶために、漁業協同組合やJA（農業協同組合）、商工会に協力してもらい、湧別町の産業を学んだ上で見えてくる世の中の食料事情や流通問題、後継者問題などの社会問題について深掘りしていきます。 ３　「地域と生活」について 　「学校設定科目」として開講され、湧別町の特産品を使った体験を行います。湧別町はほたてが全国的に有名ですが、そのほたての「稚貝」を使った「チガイのわかるカレー」を、商工会婦人部の方からほたてのさばき方から教えてもらい自分たちで調理します。また、全国的にも有名で、インバウンドのお客さんも含めて数週間で約7万人以上が訪れる「チューリップ公園」のチューリップの花びらを用いた「チューリップ染め」を体験します。チューリップの花は咲き終わるとすぐに摘み取って廃棄するのですが、染め物と同じ工程で時間をかけてオリジナルのＴシャツを製作します。

紋別空港から車で約30分の距離にあり、空港から町内まで無料送迎バスも運行されています。 　湧別町には豊かな自然を生かした施設がたくさんあります。町営の施設として、スキー場、スケート場、キャンプ場、ゴルフ場、パークゴルフ場などの他に、高校の近くには温泉やTOMと呼ばれるイベントや祭りが開催される施設があります。 　夏になると町内で多くの祭典が開催され、吹奏楽局の演奏や本校生のステージ発表などが行われたり、多くの生徒がイベントに参加します。さらに、６月には「サロマ湖100kmウルトラマラソン」が、２月には「湧別原野オホーツククロスカントリースキー大会」など、全国規模の大会が開催され、ボランティアスタッフとして多くの生徒が参加します。さらに授業では「未来計画」での探究サポーターからの支援や、「北海道学」や「地域と生活」でのフィールドワークや実習など、地域の方々と繋がる機会がたくさんあります。

オホーツクにはラグビー部を持つ高校が多くあり、本校もその一つ。放課後になるとグランドから元気で明るい声が聞こえてきます。女子選手も活躍しており、今年度は全国大会の北海道選抜メンバーに３人が選出されました。男子も国体予選オホーツク選抜代表に４人が選ばれるなど、ほとんど全員が初心者からラグビーを始めて全国や全道大会レベルまで上達する選手も輩出しています。