人と違ってもいいと思う。
僕は、自分らしい道を選びたい。

島根県/津和野高校 鈴木 元太さん
神奈川県出身

津和野高校に進んだ理由

震災ボランティアをきっかけに、
地域や社会を学びたいと思うように。

実は津和野に来る前は、別の理系の高校に通っていました。転機になったのは、高一の夏に東北へ震災ボランティアに行ったこと。被害や復興状況を目の当たりにして大きなショックを受けました。そこで活動する様々な人との出会いもあり、「今のまま理系だけ学んでいていいのか。もっと社会や地域についても知りたい」と思うようになったのです。
津和野高校なら地域活動ができると知り、思い切って高校の入り直しをすることを決めました。もともと親の仕事の都合で引っ越しが多く、環境が変わることが成長につながると実感していたので、新しい環境に飛び込むことはむしろ楽しみでした。唯一不安だったのは、一人で朝起きられるかなということくらいでしょうか(笑)。

いま夢中になっていること

人と繋がりながら、まちの課題に挑む、
「竹で築こう」プロジェクト。

まちに入り込んで津和野を知り、自分たちのアイデアでまちに向けて活動していく「グローカルラボ」という地域系部活動をしています。地域の方と一緒に農園を作ったり、地域のお祭りに出店をしたり、活動内容は自分たち次第。僕が特に力を入れているのは、「竹で築こう」プロジェクトです。津和野では放置竹林が増えており、荒廃が進むと生態系や景観にも悪影響が出てしまう。竹の文化を残し、里山を守りたいという想いを強く持ったのは、僕が竹のない地域で育ったからかもしれません。
最初は親友の藤井くんと二人で始めた活動ですが、顧問の先生やコーディネーターなど、大人の方が必要なサポートをしてくれるのが津和野高校の魅力。竹林の持ち主の方や町役場の人とも繋がることができ、小学生向けの竹を使ったワークショップなどを通して、竹の啓発や活用を目指しています。

僕にとっての地域みらい留学

人間的に大きく成長させてくれる機会。
将来の選択肢も広がっています。

これまでずっと興味の範囲は理系が中心でしたが、津和野に来たことで大きく変わりました。歴史が息づく街で、山の上にある津和野城跡が僕のお気に入りの場所。神社のお祭りや神楽をやっている友達の影響もあって、伝統文化にも興味が広がっています。
都会にいると機会が少ないですが、こちらでは行政の方や農家の方、Iターンして地域おこしに取り組む方、街の和菓子屋さんなど、いろんな職業の方と話す機会がたくさんあるので、仕事に対するリアリティも持てるようになりました。今は学びたいことがたくさんありすぎて、時間が足りないくらい。将来の選択肢もどんどん広がっています。

ここが津和野高校。街にある武家屋敷と同じく、伝統的な「なまこ壁」が使われています。
入り口に飾られているのが、出身地マップ。在校生が赤、見学者が黄色です。
授業の様子。勉強する上では、地方も都会も変わりません。
球技大会に向けて練習中です。
校内には公営塾「HAN-KOH」があるので、放課後に寄って勉強して帰ることも。
竹林のプロジェクトで作ったもの。みんなで目標を書いて、学校に飾っています。
グローカルラボで作った「ツコウ農園」。
野菜を収穫して、地域の人と一緒に調理したり、お祭りに出店したりしています。
最初は寮に入り、今はNPO法人が運営する下宿で生活しています。
やりたいことがあれば、コーディネーターに相談。地域とうまくつないでくれます。
通学風景。下宿から学校まで、歩いて15分ほどです。
津和野の街。山陰の小京都と呼ばれ、城下町の面影を残す歴史ある街です。
SL「やまぐち」号も走っています。
日本五大稲荷の一つに数えられる「太皷谷稲成神社」。

迷っている人へのメッセージ

僕も迷った時期はありましたが、今はここに来てよかったと心から思っています。みんなと違う道を進むのは、大きな勇気がいること。けれど、自分らしい道を考えて決断をすることが、後々振り返った時に、後悔のない、いい選択になるのではと思います。

Parent's voice
保護者の声

もともと行動力と決断力があり、こうと決めたらまっすぐ突き進むタイプ。津和野高校に行きたいと言った時も、息子なりに考えた結論なので、応援しようと決めました。
こちらの高校にいた時から、研究者の育成を支援する北海道大学のSuper Scientist Programに参加していたのですが、津和野に行ってもずっと研究を続けていて、今の時代、インターネットと学ぶ意欲があれば、場所は関係ないのだと感じました。一方で、津和野だからこそできることもあり、息子のやりたいことを学校や地域の方が一丸となってフォローしてくださっているのは、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
生活面は少し心配していましたが、成長するものですね。たまに帰って来た時も自分で洗濯機を回してますし、何より無駄にテレビを見なくなりました。何よりも嬉しい変化は、前より外交的になり、心が豊かになったこと。勉強だけに集中するよりも、自分のやりたいことができるのは、息子に合っている環境だったのだと思います。大切な友達や相談できる人脈がたくさんできて、視野を広げながら自分の生きる道を見つけていってくれたら、これ以上望むことはありません。